試行11年 2学期制 今年度で廃止 西東京市教委

西東京市教育委員会はこのほど、小中3校で試行する2学期制を今年度でやめ、来年度からは全校で3学期制とすることを決めた。
2学期制は、ゆとり教育の中で学校週5日制が完全実施された2002年度から、授業時間の確保などのために導入する自治体が増え、市内でも03年度、田無第四中で学期の区切りを変えないなど「運用」として試行した。
06年度から2年間、田無第四中と柳沢小が2学期制の研究指定校となり、08年度から柳沢中でも試行が始まり、現在に至っている。
市教委は廃止の理由について、①土曜授業が可能になり、2学期制によらなくても授業時間を確保できる②普通教室の空調設備が今年度全校で整い、夏休みの一部を授業日に充てられる③2学期制と3学期制が併存することによる児童生徒と保護者の不安や、部活動の大会日程などの難しさを解消する④2学期制実施校の保護者アンケートやPTA役員の聞き取り調査から、保護者は2学期制は課題があると捉えている人が多いと判断した―と説明している。
市教委は、柳沢小は9月半ばの保護者会で説明し、中学2校でも説明会を行うとしている。
2学期制をめぐっては、3校が試行したころから市議会で全市的な取り組みの方向が問われ、最近は2学期制か3学期制のどちらかへの統一や2学期制中止の議論が出ていた。