造幣局東京支局を見学 郷土文化会

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 西東京市郷土文化会の2月例会は4日、収集家向け貨幣などを製造する造幣局東京支局と古代オリエント博物館(いずれも豊島区東池袋)で行われ、26人が参加した。
 造幣局は博物館を併せ持ち、専門職員の説明を聞きながら東京五輪以後発行された記念貨幣のコーナー=写真=や勲章、五輪入賞メダルなどの金属工芸品、和同開珎や慶長大判、終戦後破砕された幻の陶貨などお金の歴史を伝える実物を見て回った。
 500円硬貨は世界でも高額のコインとあって、材質のほかに縁の斜めギザ、角度によって数字が見え隠れする「潜像」といった偽造防止技術が施されている。さらに平成20年から製造している都道府県の記念貨幣は内側と外側の材料が異なり、内側の金属も3層になっているなど世界最高水準という技術について興味深く聞き入った。
 工場見学では、東京支局の主要事業である、収集家向けの「プルーフ貨幣」のごく一部の製造工程を窓越しに見ることができた。表面を鏡のように光沢をもたせ、もはや工芸品ともいえるプルーフ貨幣には実に多くの特別な手間がかかっている。
 サンシャインシティの一角、文化会館にある古代オリエント博物館。牧畜や穀物栽培が初めて行われるなど世界最古の文明の地から出土した日用品や装飾品、偶像などが展示されている。パン焼き用のかまどなどを置き、復元された日干しレンガの家は、5千年以上の時を超え現在の紛争地域を思い起こさせた。