縄文中期の下野谷遺跡 国史跡指定めざす

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 西東京市と市教委は新年度、今から4千~5千年前の縄文時代中期の拠点集落跡である下野谷(したのや)遺跡を国史跡とすることを目指す。
 下野谷遺跡は、石神井川の主に南側の台地から低地に広がる東伏見2、3、6丁目の約13万4千平方メートル。戦前から畑で土器などが見つかっていたが、本格的な調査は1970年代から始まった。20回を超える発掘調査により、400軒以上の住居跡がある、関東では1、2位の規模で、特別史跡三内丸山遺跡(青森)と同時期のものという。
 遺跡のある土地の一部は市が買い取り、地下に保存して2007年、下野谷遺跡公園=写真=として開園。出土した土器や石器は市郷土資料室に保管、展示されている。
 国の指定に向けて、専門知識を持つ学識経験者からなる調査検討委員会を設置して文化財としての価値を検証し、指定を目指す範囲を確定する。
 予算額は約580万円で、国と東京都の補助金を見込んでいる。
 市教委は国の史跡に指定された場合、その重要性を広く認識してもらえるよう、専門職員を配置した新たな展示施設の整備も検討する考えだ。