車に乗り合い買い物ツアー NPOが試行

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 外出困難の人を福祉車両で運ぶサービスを行っているNPO法人・移動サポートひらけごま(西東京市)が、高齢者に買い物を楽しんでもらう「お出かけカフェ」を始めた。本格実施に備えるプレ企画ツアーが9月29日にあった。
 
 この事業には西東京市社会福祉協議会が地域福祉活動助成金を出し、カフェ参加費は300円。
 
 集合場所は、地域の高齢者たちおしゃべり会や何でも相談会などで日ごろ集う「芝久保サロンしゃくなげ」。市社協が運営する地域活動拠点の一つだ。この日、買い物をする所は肉や魚、青果物を中心に食品業者が売り場を連ねる東久留米卸売市場の「得得(とくとく)市場」だけとした。
 
店が遠かったり交通機関が不便だったりという交通弱者だけでなく、行ったことのない店を見たり買い物したりしたい人にも呼びかけたところ、20人が参加した。
 
 早く集まった8人が第一陣として午前9時半ごろ、ワンボックスカーなど2台に分乗し、約15分で市場に到着。買い物が終わったら迎えにきてもらう待ち合わせ場所を確認してから、場内を見て回った。
 
 長男夫婦と同居しているが自分の食事は自分でつくるという女性(84)はイワシのふりかけや乾燥アオサなど水産加工品を5、6種類買った。足を悪くして自転車に乗れなくなってからは、家族の車に乗せてもらうかコミュニティバスの「はなバス」で週に1~2回しか田無の中心部に買い物に出られないため、「ふだん買えないものを買いました」。
 
 野菜を買い込む女性も多く、「安くて新鮮」「買った荷物がなければもっと買いたい」などと話しながら買い物を楽しんでいた。
 
 着いてから1時間たたないうちに第一陣のほとんどの人が待ち合わせ場所に集まり、第二陣を運んできた車でいったん「しゃくなげ」に戻った。
 
 NPO法人10月以降、年内に毎月1回お出かけカフェを行い、次回からは車で30分以内であれば行きたい希望のある複数の店舗への送迎を予定している。(下の写真は、送りの車に乗り込むカフェ参加者)
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