コスモスの花畑、水戸藩主の屋敷… 千葉・松戸を歩く

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 西東京市ウオーキング協会の10月のミニウオーキングは4日、千葉県松戸市の江戸川フラワーライン=写真=と戸定(とじょう)が丘歴史公園・千葉大園芸学部キャンパスを目的地に行われ、28人が参加した。
 
 出発地のJR松戸駅周辺は、この日から始まる「松戸まつり」の準備作業が大詰め。ウオーキングの途中では小学校鼓笛隊のパレードや甲冑(かっちゅう)行列に向かう武者姿のグループと出合ったり、歌謡ショーなどを垣間見たりした。
 
 松戸駅西口から古ヶ崎五差路、ここから六間川沿いをしばらく歩き、江戸川堤防を上り下りしてフラワーラインへ。河川敷に約2ヘクタールのコスモス畑が広がる。北側の橋に近い方は盛りが過ぎたかと思われたが南へ行くと今が真っ盛り。10人を超える人が川へ向けて望遠レンズを付けたカメラを構えていた。10年以上も通っているという男性はコスモスの頂上部に止まるノビタキの写真を見せてくれた。
 
 大混雑となった松戸駅に戻り、いくつかの店に分かれて昼食。坂川、松戸神社、常磐線の線路の下をくぐる宮前隧道(ずいどう)を経て戸定みその坂を上るとカヤぶきの門が見えた。戸定邸(国の重要文化財)を核とする戸定が丘歴史公園の入り口だ。
 
 戸定邸の前で、公園に隣接する千葉大園芸学部の構内を案内してくれることになっていた松戸シティガイドの女性2人と合流。大学が休みの日はボランティアガイドが付かないと見学できないのだという。戸定邸は後回しにし、2つのグループに分かれて出発。
 
 林の中の小道を旧正門へ。昔は階段だった坂道を上り、イギリス風景式、イタリア式、フランス式の庭園を見て回る。富士の溶岩を運び込んだ庭、69種類の植物が植えてあるという「混ぜ垣」、白い花が美しく中国名をそのまま日本語読みをする「深山含笑」(ミヤマガンショウ)など興味深い解説が随所にあった。
 
 戸定邸は、徳川最後の将軍慶喜の仲のよい弟で最後の水戸藩主だった徳川昭武の屋敷。戸定歴史館との共通入館券(団体200円)を買う。ここはボランティアガイドが大勢控えていて4グループに分かれた。全部で23の部屋があるといい、客間、控えの間、妻八重の間、母秋庭の間などの間取りや欄間をはじめ、家族と客人の風呂場、客間の前に広がる芝生と樹木を丸く刈り込んだ庭園などについてじっくりと説明してもらった。
 
 歴史館では昭武が幕末から明治にかけて撮った古写真や兄弟の遺品などの展示物を見て、松戸駅で解散。歩いた距離は松戸駅発着で約8キロ、所要時間は6時間。