<西東京市議会>無念、涙、注文…勇退の5氏あいさつ

 今定例会の会期最終日となる121日は、現職市議27人(定数28)の任期最後の議会でもあった。審議終了後、勇退する5人があいさつした。
 
 14年で退くのは石塚真知子さん(西東京改革フォーラム)と石田裕子さん(無所属)。
 
石塚さんは「次期への挑戦を健康上の理由で断念せざるを得なかった」と明かし、「志半ば」に無念さをにじませた。今後は一市民として、自分の原点である児童福祉を中心に力を尽くしたいと話した。
 
 石田さんは、当選して間もなく近所の少年から発せられた言葉がきっかけで「子どもの貧困」が大きなテーマになったことや、3年間は議員の責任の重さから体調を悪くしたことなどを言葉を詰まらせながら振り返り、「裏表のない人が議員として議場を埋めるよう願っています」などと述べた。
 
 共産党市議団からは安斉慎一郎さんと倉根康雄さんの2人が後進にバトンを託す。
 
 旧保谷市時代から通して6期24年を務めた安斉さんは、市議会を「民主的で市民に開かれた議会は市民の宝というべきもの」と言い、少数意見の発言の機会尊重や全会一致を原則とする議会運営などが「改選後も続くよう願ってやみません」。
 
 倉根さんは旧田無市時代から624年を務めた。政治活動の原点が「平和」であることについて、小学校4年生のとき原爆の写真集を見た衝撃が発端と語った。民主的な議会運営を誇りとし、「再選された人は『市役所とは市民の役に立つ所』の立場で活躍を」とエールを送った。
 
 佐々木順一さん(市議会公明党)は議長席からのあいさつ。旧保谷市時代から728年務め、議長就任で花道を飾った。「万機公論に決すべし」が大好きな言葉で、「大いに議論し、権威ある議決権を行使して」と議員に望み、市役所側には「市民と笑顔を共有できる市政の実現を」と期待を述べた。
 
 丸山浩一市長は退任する市議に対し「豊かな知識や経験をもとに市政にご指導とお力添えをたまわりたい」などと述べた。
 
 任期満了に伴う西東京市議選は14日告示、21日投開票される。40人が立候補する予定といわれる。