<西東京市議会> 市民会館に図書館・公民館を合築 市、全員協で説明

イメージ 1イメージ 2 市は528日、市議会の全員協議会で市民会館=写真左=と中央図書館、田無図書館=同右=の合築について説明した。3月議会で合築に関連する予算案を提出、可決されたが、「議会への説明が不十分」などの批判もあり、合築の基本プランを策定するための懇談会を発足させる前に、市が議会側に説明する場を求めた。
 
 市の説明や答弁によると、合築する場所は現在の市民会館で、新施設の延べ床面積は現在の3館合計より約3割少ない約5400平方メートル。
 
 現状の共通の課題として施設や設備機器の老朽化(市民会館は築45年、併設の図書館・公民館は築39年)と耐震性の問題を挙げた。
 
 個別の課題では、市民会館は地下厨房施設などの未利用スペースがあること、図書館は蔵書の収容能力が不足し座席数も少ないこと、公民館は他の公共施設と用途が類似していることなどが示された。
 
 このため市は新施設が「未利用スペース、類似施設、共有部分を精査したものになる」との考え方を述べた。
 
 基本プラン策定懇談会は12人以内で構成し、学識経験者、市民団体代表者、文化芸術推進委員会、社会教育委員、公民館運営審議会委員、図書館協議会委員からそれぞれ2人以内を選ぶ。6月に初会合を持ち、712月に計6回の会合を経て基本プランを策定してもらう。6月にはプラン策定を支援する事業者も選定する。
 
 議会側からは「市内南部の住民への影響が大きい。特に児童の安全安心を確保できるのか」「資料には駐車場や新しいホールの方向性、各館が必要とする機能が示されていない。これで議論が進むのか」などの質問が出た。
 
 市は「具体的内容は詰めきれていない」(池澤隆史副市長)と認めたうえで、懇談会での協議や市民説明会での意見、パブリックコメントを通して検討していくとの答弁を繰り返した。議会への情報提供については、会期にこだわらず「懇談会の開催と同時並行的に行う」(副市長)と答えた。
 
 市は庁舎統合方針(案)で、保谷庁舎を取り壊すのに伴い、機能の一部を田無庁舎隣にある中央公民館・田無図書館を改築した建物に移すことを明らかにしている。また、合築複合化した施設の完成は平成31年度を見込んでいる。