人生100年どう生きる 堀田力、樋口恵子両氏が講演

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人生100年時代の男の生き方・女の生き方を考えるフォーラムが816日、西東京市のコール田無で開かれ、さわやか福祉財団会長で弁護士の堀田力さんと高齢社会をよくする女性の会理事長で評論家の樋口恵子さんが講演と対談をした。
 
西東京市周辺の市民が運営するNPO「東京雑学大学」が開学20年と千回目の講義を記念して企画した。満席の約200人が訪れた。
 
堀田さんは「最後まで自分らしく生きましょう」と題し、がんで80歳で亡くなった母親の晩年を語った。母親はがんを告知されてからも自分の句集の編集と取り組み、「死ぬために生きるのにあらず」と残した言葉は、堀田さんにとって「最大の教訓」という。
 
また、特殊なパソコンを使って短歌づくりに打ち込む筋委縮症の女性、「介護される時にそなえて世話をする立場を知っておきたい」と福祉ボランティアに励んだ短大学長など個人の生き方とともに、認知症で徘徊する在宅の要介護5の人をみんなで見守る町内会を紹介した。
 
樋口さんは「長寿社会のパイオニアとして」と題して話した。戦後70で大きく変わったのが寿命の延びであり、「人生が2倍になった今、どれがよい生き方かを絶えず問い直し、学習し直すことが大事」と強調。大相撲の土俵の4本柱が戦後廃止されたことを例に、時に伝統を破り、変化に対応することが生き残りの道と説いた。
 
夫婦の関係は定年後に第二幕が始まるとし、「盛大にけんかをし、対等に(自分を)さらけ出して夫婦の文化をつくる営みを日々積み重ねて」と話し、聴衆を笑わせた。
 
対談では、堀田さんが「妻を大切にすること」など人生の〝三カ条〟を語り、樋口さんは「『ひょろひょろころり』であってもよい」と補助具を付けた片足を見せるなど、軽妙でざっくばらんなやりとりがあった。