かんぽの宿を午前8時30分にバスで出発。勝浦市観光協会の観光案内所が下本町の朝市通りの真ん中あたりにあり、この日の出店数を聞くと34店だった。「稲刈りで出てこられない農家の人もいます。日曜だと60店を超えます」。
観光客よりも地元の客が目立ち、「おはようさん」と声をかけあったり、「おまけしとくよ」と昔ながらの和やかな対面販売が繰り広げられたりしていた。
朝市通りにほど近い勝浦区三町祭屋台保存館に上本町の屋台があり、市文化財審議会会長の松田征男(ゆきお)さんが一行の到着を待っていた。市の観光商工課が仲介の労を取ってくれた。
屋台の脇障子は三国志の武将の雄姿を題材としていることなどを説明し、「躍動感がすごいでしょ」と松田さん。下部には確かに「俊表」の銘。「舞台に上がり、間近に見て」との厚意で、何人もが大喜びで屋台に上った=写真=。
彫刻の一部に俊表が携わったという下本町の屋台を見て、松田さんが借りてきた俊表作の恵比須と大黒(個人蔵)を手に取らせてもらう人もいた。
屋台見学の次は意見交換会。当初は市民レベルの交流を望んだが、勝浦大漁まつり(18~21日)が近いので市民参加の設定が難しいなどの事情から市役所職員との懇談となり、会場の勝浦集会所に「交流」と「観光商工」担当の3人が参加した。
訪問団との質疑応答では、勝浦への移住希望者は市内のサークル活動に関心を持つ人が多いこと、観光客や移住希望者に何をセールスポイントにするか決め手探しが難しいことなどが語られた。
約1時間の意見交換の後、松の家で海の幸を実感する昼食を取った。