大手旅行会社のパック商品を使い、旅行代金は約11万円。知的好奇心を満たしてくれる現地ガイドの付く所が多く、見学時間も比較的ゆったり。毎日ほぼ1万歩と健康的でもあった=写真は岡山後楽園。
バスはスイスイ走り、ガイドが「30分じゃとても無理」と言っていた見学時間は50分に。延養亭の近くで見どころの回り方を聞いているうちに雨が降り始めた。高さ約6メートルの築山の唯心山から園内を見渡し、ソテツ畑や梅林、モミジの若葉が美しい千入(ちしお)の森、茶畑などに沿って歩いた。
休憩所になっている弓場で一休み。一人が買った箱入りのきびだんごを分けてもらい、みんなで食べた。雨は降ったりやんだりで、蒸し暑かったが、明るく広い名園を実感することはできた。
バスは1時間半ほど走り午後1時ごろ、昼食場所のヒルゼン高原センター(岡山県真庭市)に着いた。昼食は大山(だいせん)地鶏の鉄板焼きとおこわがメーン。食後、ガイドさんに勧められたとおり、ジャージー種の牛乳で作った飲むヨーグルト(165円)を買った。「濃い」のかは、わからなかった。
足立美術館(島根県安来市)に午後3時ごろ着いた。ここの見学時間も予定より長い約1時間半。横山大観のコレクションもそうだが、名園としても知られる。米国の日本庭園専門誌で13年連続「庭園日本一」に選ばれているという。
遠くの山々を借景とした枯山水庭や白砂青松庭の美しさに立ち去り難く、館内の窓が額縁となって庭の景色があたかも一幅の絵画のように見える「生の額絵」に発想の妙を感じているうちに時間は容赦なく過ぎる。行き帰りに見られる林義雄らの「童画」は心を休める相乗効果がある。
大観コレクション選は、約120点の収蔵作品のうち常時20点前後を展示しているという。古木の頑固な幹や枝が印象的な「白梅」、画壇のトップにいて米寿の時に描いた「霊峰夏不二」など数点には音声ガイドが付き、理解を助けてくれる。
最後に観客を舞台に上げ、タオルのかぶり方や体の動かし方などを教えて踊る「どじょうすくい教室」があり、全国各地から来た4人が参加。大勢の観客の笑いを誘い、修了証書を受け取った。(下の写真は左から足立美術館の白砂青松庭、玉造温泉のどじょうすくい教室)