多磨霊園~浅間山公園~はけの道を歩く

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北多摩自然連絡会主催の2016年度第1回ウォッチングは、約20人が参加して525日、多磨霊園浅間山公園(府中市)~はけの道~小金井神社(小金井市)などを巡るコースで行われた。
 
西部多摩川多磨駅に午前10時集合。人見街道78分歩き、東京都多磨霊園の正門に着く。案内役は、都公園協会の普及啓発活動などに携わり、緑と水に詳しい豊福正己さん。早速、多磨霊園が日本初の大規模な公園墓地であることや墓地の歴史などを聞く。
 
真正面の通りを進み、海軍大将・山本五十六の墓や歴史遺産のような噴水塔=写真=を見て左折し、西2号通りから公園通り、西1号通りを通って都立浅間山(せんげんやま)公園に入った。
 
公園から再び霊園に戻り、向田邦子の墓や壁墓地を見るのだが、区画の広さや墓石の大きさのあまりの格差に驚いたり、墓石文字の「心」や「再会」に故人の思いを感じたりして、飽きることがない。
 
泉下の方には申し訳ないが、ホームドラマの結末編のオムニバスを見ているような気分。霊園全体のうち墓所の面積が半分以下という設計や豊かな緑も、現世に元気でいられるありがたさを意識させてくれるのかもしれない。
 
霊園の西端の25区から山道に入り、キスゲ橋を渡って浅間神社に着く。霊園からは10分足らずで、参道をショートカットするコース。
 
神社は堂山(標高約80メートル)の頂上に建つ。浅間山が堂山など三つの頂から成ることは現地で知った。多摩丘陵が古多摩川などの河川で削られ、小高い丘として残った。雑木林も武蔵野の面影を残し、若葉が美しい。惜しいことに、ここだけに自生するムサシノキスゲは花の時期を終えていた。
 
 堂山の女坂を下り、北側のすその道を回ってキスゲ橋、多磨霊園に戻る。小金井門近くの園地で昼食を取った。
 
 午後は東八道路を渡り、都立武蔵野公園の西端を歩いて野川に出る。橋を渡ると、右側にヤマグワの大木が赤黒く熟した実を付けており、枝を手繰り寄せて「子ども時代の懐かしい味」を楽しんだ。
 
「はけの道」を西に進む。はけは国分寺崖線と呼ばれる、東西に延びる段丘の崖。特有の地形に造られたムジナ坂を眺め、美術の森緑地に湧水の源を探った。
 

小金井神社の境内で、隅にあって見逃しそうな石臼(うす)塚を教えられた。使われなくなった石うすに感謝を込め、積み重ねて40年余り前に建てられた。

 
数千人の子分がいたという侠客(きょうかく)・小金井小次郎の墓地と、白ハギや樹齢300年を超えるムクノキとケヤキのある金蔵院に立ち寄り、「黄金の水」でのどを潤した。午後2時半ごろ、JR武蔵小金井駅南口付近で解散した。(下の写真は美術の森緑地、「黄金の水」くみ場)
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