西武池袋線ひばりヶ丘駅に集合。池袋駅でJR山手線に乗り換え、大塚駅前から都電荒川線で飛鳥山電停下車。本郷通りを越えた飛鳥山公園を少し歩くと、大きく張り出した玄関のひさしが特徴的な飛鳥山博物館に着いた。
奈良・平安時代に郡の役所が徴収したコメを収めた正倉=写真=の後、日本最大級とされる縄文時代の貝塚の層を見せる「はぎ取り標本」、弥生時代の住居と時代を順に追う。飛鳥山は、江戸時代には徳川吉宗により山桜が大量に植えられ、江戸一番の花見の名所に。花見に欠かせない何種類もの弁当が再現され、「詰め方が上手」「きれいでおいしそう」と声が上がった。
午後からは希望者が隣の「紙の博物館」を訪ねた。製紙会社OBの解説員が「当館の二大名物」と自賛する「百万塔」と世界最大の木版画「孔雀明王(くじゃくみょうおう)像」。百万塔は高さ約20センチの木製の塔。中には770年の刊行とわかる、現存最古の印刷物の一つである陀羅尼(だらに)が収められていた。
郷土文化会は前月、ユネスコの世界文化遺産になった和紙「細川紙」作りの技術を伝える埼玉県東秩父村と小川町を訪れており、この日、紙に関する知識をさらに広げた。(下の写真は左から飛鳥山博物館の滝野川ブランドの野菜コーナー、紙の博物館にある木版画の孔雀明王像)