シニア5人組 北陸2泊3日の食べ歩き旅 <1>金沢

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 大学入学同期の「り組」有志5人が、「名所見学と食べ歩き」をコンセプトに、9月28日から2泊3日の日程で東京から北陸の旅に出た。(写真は金沢・兼六園

 介護保険施設に勤める1人を除くと、「質素な暮らしぶり」を自任する68歳~71歳の年金生活者。

 JR線の運賃などが安くなる大人の休日倶楽部にそろって入り、今回の宿はいずれも5千円台前半のビジネスホテル。節約した分を飲み食いに回そうというわけだ。金銭管理は元銀行マンが担当。コースの大まかな企画と切符の手配もこの友が引き受けてくれた。

 1日目。北陸新幹線「かがやき」は定刻の午前836分、東京駅を発車。天気予報の通り、長野あたりから雨が落ちてきた。金沢駅で降り、西口からタクシーですしの人気店「金沢まいもん寿司」本店へ。

 生ビールと「ガスエビ」という生エビの握り2個(380円)、ノドグロ入り10個1900円の「舞紋(まいもん)プレミア特上ランチ」を5人分注文した。ガスエビはアマエビよりも大きく、味も「濃厚」と好評だった。

店からタクシーを呼んでもらい、金沢21世紀美術館へ向かう。展示室を一通り回ったが、「前衛的」と言うか、現代美術の先をいくような作品を論評する友はいなかった。

美術館を出ると、雨は降ったりやんだり。兼六園に真弓坂口から入った。桂坂の窓口でもらった案内図を手に、たっぷり1時間かけて散策。築山もいくつかあり、桂坂の出入り口にたどり着くと、一番近い茶屋・見城亭に駆け込み、全員がソフトクリームを注文した。

東横イン金沢兼六園香林坊にチェックインし、休む間もなく長町武家屋敷跡へ向かう。用水に沿った土塀が武家屋敷跡の雰囲気を伝え、サギが1羽、悠然と用水に立つおまけに恵まれた。

この夜の「食」の目当ては、ネットで評判という居酒屋。店名は「包丁ごよみ金澤みなと」と長い。犀川(さいかわ)大橋のたもとから川沿いに少し歩くと、店は見つかった。油揚げで包んだ揚げギョーザ、メギスのから揚げ、刺し身や3種類の地酒などに舌鼓を打った。勘定書きを見た幹事は「値段も安い」とうれしそうに小声で言った。

 それでも満腹中枢は納得せず、誰かが「炭水化物を腹に入れよう」と言い出した。片町商店街にある地元で有名なうどん屋に入ったが、満席のうえに従業員が無礼な物言いをしたものだから、憤慨交じりで店を出た。結局、ホテル近くのおでん屋「よし坊」に入り、食べ足りない分や飲み足りない分を満たしたのだった。

 歩数計はこの日、西東京市の自宅から2万を示した。