岩手の旅(2) 浄土ヶ浜、遠野

イメージ 1
2日目の1014日は、盛岡市郊外のつなぎ温泉のホテルを午前9時に出発し、宮古市浄土ヶ浜写真=へ向かった。道の駅やまびこ館宮古市)で小休止を取り、約2時間半かけて浄土ヶ浜ビジターセンター近くの第一駐車場に到着。

ボート乗り場の前に三陸復興国立公園を代表する景観が広がる。鋭くとがった白い流紋岩と青く澄んだ海がまぶしい。崖にハマギクが白い花を咲かせていた。ハマギクの花言葉が「逆境に立ち向かう」と、のちに知った。

トンネルをくぐり抜けると、白い岩のかけらを敷き詰めたような浜辺にウミネコの群れが人を恐れることなく日なたぼっこをしていた。

レストハウスでめいめいに食券を買って昼食。一人、塩焼きサンマの定食を注文したが、ほかの人が食べ終わるころに、やっと出てきた。それまでに店側が謝ってぶつ切りサンマの煮物をどんぶりに山盛りサービスしてくれ、おかんむりの本人以外は大喜び。「解凍に時間がかかったのだろう」がご本人の見立てだった。

浄土ヶ浜1時間を過ごし、遠野へ向かう。国道45号(浜街道)は宮古の魚市場付近をはじめ山田町、大槌町の海岸沿いは擁壁工事や整地作業の光景が目立ち、東日本大震災からの復興の道のりが厳しい現実を見せつけられた。

大槌町から県道の大槌街道を行く予定だったが、道路の決壊で笛吹峠通行止めの標識が出ており、釜石まで下りて国道283号を行く遠回りルートをとることに。「とおの物語の館」(遠野市)まで2時間20分のロングドライブとなった。

とおの物語の館は、いくつもの建物を集めた区域。民俗学の父と呼ばれる柳田國男が滞在した宿の旧高善旅館は移築され、柳田の生涯や遠野での足跡を紹介する展示館になっている。最晩年を夫婦で暮らした東京・成城の隠居所を移築した展示館、造り酒屋の蔵を改装し昔話をイラストや映像などで紹介する「昔話蔵」、城下町の歴史を多くの武具や生活用具で伝える遠野城下町資料館と見て回った。「語り部おばあの昔話」は最終に1時間遅れたため、聞くことができなかった。

ここからは、今年から10年かけて改修するという南部曲り家千葉家を駐車場から眺めただけで、1時間半を車中で過ごした。宿泊する盛岡駅そばのホテルまで、この日の走行距離は270キロに達した。(下の写真は柳田國男が滞在した旅館の客室、遠野城下町資料館の展示)
イメージ 2イメージ 3