群馬・富岡製糸場を見学

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 西東京市郷土文化会の11月例会は1日、世界遺産富岡製糸場富岡市)と隣の甘楽(かんら)町で行われた。

 貸し切りバスを使い、29人が参加。朝の出発時に降っていた雨は関越道に乗るとやみ、富岡製糸場の見学中は青空が広がった。

 見学は解説員が付き、解説員の声をイヤホンで聞く受信機を首から下げた。東置繭(おきまゆ)所を外から見て=写真、門の上にある「明治五年」の要石やれんがの「フランス積み」などについて説明を聞く。

 女工館の前を通り、一番の見どころとされる繰糸(そうし)所に入った。繭から生糸を取る作業場で、建物の長さは東置繭所よりも長い140メートル。内部に柱がなく三角形の空間を作り出している構造が印象的だ。通路の脇に連なる自動製糸機は昭和40年代以降のもので国産。現在でも最新式という。創業時の「工女」は、労働時間は7時間45分、日曜は休みなど恵まれていたそうだ。

 このあと診療所と、フランス人指導者が家族と暮らしていた首長館(ブリュナ館)をいずれも外から見て解説を聞く約40分のツアーはあっという間に終わり、多くの人は見残した東置繭所2階の繭置き場と1階の道具展示や絹製品の土産物などを見て回った。

 昼食は甘楽町でこんにゃく加工食品会社が運営する「こんにゃくパーク」で無料バイキング料理を食べた。田楽やおでんはもちろん、ラーメン、焼きそば、肉うどん、天ぷらなどメニューのすべてがこんにゃくを原料とする料理に、参加者たちは驚きや喜び、興奮を隠さず、「焼きそばがおいしい」「私はラーメン」などと評価しあう光景も。

 甘楽町では、群馬県内で唯一の大名庭園で国の名勝に指定されている「楽山園」を歩き、高台にある「梅の茶屋」に上がり込んで殿様気分を味わったりした。

 最後に訪れた歴史民俗資料館は大正末期に建てられたれんが造りの繭倉庫で、昨年、日本遺産になった。富岡製糸場建設のために町内の瓦職人が焼いたれんが、町内で産出した礎石用の石を大量に運んですり減った大八車の木製車輪なども展示され、富岡製糸場を陰で支えてきたことを伝える。(下の写真は左から富岡製糸場繰糸所の内部、「楽山園」の庭園)
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