入江泰吉「奈良大和路」など4つの写真展

 戦後、奈良大和路の風物を約半世紀にわたり撮り続けた入江泰吉の写真展「心の原風景 奈良大和路」が東京・赤坂のフジフイルムスクエア写真歴史博物館で開かれている。

 展示されているのは、入江がモノクロ写真からカラー写真に転じた昭和40年以降、晩年の平成初めまでの作品24点。

 入江が戦後最初に撮影した仏像である東大寺戒壇堂の広目天像や興福寺の阿修羅像、世界遺産の空中都市マチュピチュのように眼下に広がる花の吉野山、花盛りのシャクナゲの季節とモノトーンの雪景色という対比の中に身を置く室生寺五重塔などが、独特の抑えた色調でとらえられている。

入江作品は風景・仏像・行事・花に大きく分けられるとされ、その中から入江作品を理解するうえでポイントとなるものを選んだという。入場無料、22日まで。

イメージ 1 また東京ミッドタウンの同じ1階フロアでは、五十川満の「世界一美しい猫たち」(16日まで)=写真、前田晃の「東京花暦」(23日まで)、中日新聞社など主催で観光・海外など8部門におよぶ「第68回中日写真展」(16日まで)がいずれも入場無料で開催されており、幅広い分野の写真の世界を楽しめる。