村野家、江戸末期~明治の照明器具 東久留米中央図書館で展示

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 江戸時代後期から180年以上続き、国の登録有形文化財になっている東久留米市柳窪の「村野家住宅」に残る燭台(しょくだい)などの照明器具が、市立中央図書館で展示されている=写真

 中央図書館は毎年秋に図書館所蔵の資料などを展示して市内の文化財を紹介している。村野家住宅からは民具のうち、ジャンルを「明かり」に絞り、12点を貸してもらい1217日まで展示する。

 ろうそくを立てる燭台の一つは、全部が銅製で、1835(天保6)年に本家の当主が分家する娘に贈ったとされる。強盗提灯(がんとうちょうちん)はメガホン状の携帯用灯火具。口の小さい方の取っ手を握って前を照らすが、上下に傾けても、中のろうそくは常に垂直を保つ仕組みが面白い。つるに付く装飾が凝っている洋風ランプ、和紙を貼ったあんどんも。

 村野家の建造物と屋敷林などを含む「顧想園」のサポートクラブ代表の黛隆一さんによると、蔵の中や部屋の隅にあったものを集めたという。

 明かりの器具のほか、母屋や玄関の式台、離れ、蔵などの写真も解説付きで展示されている。ギャラリートーク10月9日にあり、黛さんが説明を加えたり、参加者の質問に答えたりした。ギャラリートーク11月5日午後2時からも行われる。