保谷地域の文化財を巡る 郷土文化会例会

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 西東京市郷土文化会の11月例会は7日、30人が参加し、市内保谷地域の文化財文化財のある社寺などを訪ねて歩いた。2年前に田無地域を巡っており、今回は市内歩きの後編となる=写真は高橋家の竹林。

 西武池袋線保谷駅北口を出発し、まず向かったのは武蔵野の屋敷林を残す下保谷の「高橋家」。市が敷地1.1ヘクタールを特別緑地保全地区に指定し、5カ年計画で買い取りを進めてきた。

 高橋家屋敷林保存会の髙橋俊郎さんは「あす最終の契約がなされ、完全に市の管理になります」と話し、ケヤキシラカシの巨木がそびえる林、竹林、小さなほこらの「屋敷稲荷」などを案内した。会員の男性は「屋敷の中に入ったのは初めて。すばらしいものを見た」。

 このあと、近くの福泉寺では住職の好意で本堂の厨子(ずし)が開けられ、江戸時代後期の作とされる「三十番神神像」を間近に見ることができた。神仏分離令のもとで寺にかくまわれ、焼却を免れた歴史も語られた。

 天神社では下保谷村が日蓮宗であることを示す題目塔を見て、西武池袋線の南側へ。元禄時代青面金剛庚申塔(しょうめんこんごうこうしんとう)などを安置する「又六石仏群」、石灯籠に彫られた銘文から尉殿(じょうどの)権現社が古くから上保谷村の総鎮守だったことがわかる尉殿神社と立ち寄り、住吉会館(愛称ルピナス)で昼食をとった。

 午後からは如意輪寺、寶樹院、寶晃院と回った。いずれも境内だったので、文化財としては水子地蔵菩薩立像(寶晃院)しか見られなかった。ただ、如意輪寺の境内では市民文化祭の大菊花展が開催中(15日まで)で、菊の愛好家たちが丹精した作品をじっくりと鑑賞することができた。栽培方法についての質問も多く、菊友会の人が丁寧に答えていた。

 終点はせせらぎ公園谷戸新道に近い公園入り口で、田無発祥の地がこの周辺の谷戸町であることなどを学び、解散した。(下の写真は左から、福泉寺で開帳された三十番神神像、如意輪寺境内での大菊花展)
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