
西東京市ウオーキング協会の2月のミニウオーキングは7日、西武池袋線江古田駅(練馬区)から寺社や公園に立ち寄り、ほぼ真南の西武新宿線新井薬師前駅(中野区)へ向かう約6キロのコースで行われた=写真は哲学堂公園。
東京は最高気温が10度に達しない日が長く続いているが、31人が参加し、冬晴れの下を歩いた。
午前9時15分ごろ、江古田駅北口を出た。すぐ浅間神社があり、境内にある「江古田の富士塚」は国の重要有形民俗文化財に指定されている。江戸時代後期に築かれ、高さ8メートル、直径30メートル。都内では指折りの大きさというが、登山できる日は限られていて、この日も木の柵が登山口の鳥居の前をふさいでいた。木々の枝葉にさえぎられ、山容全体を見られないのも残念だ。
地下通路で線路の下を抜け、千川通り、目白通りを経て、ここから中野区となる江古田の森公園に到着。工事中だったので園内に入らず外周の道を歩き、江古田通りとその西隣の道から区立歴史民俗資料館に10時ごろ着いた。約20分間の休憩が告げられた。
1階展示室では館蔵品展「犬の絵馬と動物たち」(9日まで)が開かれており、丸い体に丸い顔、背の上にでんでん太鼓を結わえた愛らしい「江戸犬張り子」が中央に陣取る。壁に沿ってさまざまな犬の絵馬や土鈴などの郷土玩具が並ぶ。中野駅周辺の旧町名が「囲町(かこいちょう)」なのは、徳川綱吉が設けた野犬保護の施設「御囲(おかこい)御用屋敷」だったことに由来するという知識を得た。
哲学堂公園は円了が構想した、世界でも珍しい「哲学のテーマパーク」とされ、哲学に由来する建築物や碑、池などが配置されている。この日は聖徳太子や荘子など東洋の賢人6人をまつる「六賢台」の横の小道を下り、筆塚、唯心庭、菖蒲(しょうぶ)池を通って四村(しむら)橋口に出るという短縮コース。都の名勝でもあり、再訪して時間をかけて散策したい。
最後は、目の病にご利益があるとして知られる新井薬師(梅照院)。この時期、境内は閑散としており、会員たちはゆっくりと参拝できたようだ。

