団体予約の一番乗りとあって長い行列にはならなかったが、待機者のためのテントには扇風機が何台も置かれていた。東京都心は最高気温が30度を超える真夏日がこの日で連続9日。テントからはみ出したらどうなることやら。
本館西側の見学者用出入り口から順路に従って移動する。正面玄関を内から見る格好になる玄関ホールから花鳥の間、彩鸞(しらん)の間、2階大ホール、羽衣の間の順。中央階段を上って大ホールの先にある、最も格式が高い朝日の間は天井画などの修復中で来年3月まで閉じられている。
白い壁に金箔(きんぱく)で彩られたレリーフや文様、大理石の大円柱、重さ1トンを超えるシャンデリアがあれば別の部屋のものは館内最大、七宝焼の最高傑作とうたわれる花や鳥を描いた楕円形の30点に及ぶ作品など、どれも別世界の趣だ。
ボランティア解説員は「国賓は4日間、ここを自分の家として使える」と話してくれたが、どんな暮らしぶりなのか想像は及ばない。国賓を迎える儀仗(ぎじょう)兵が陸上自衛隊の特定の部隊に所属していることも教わった。
館内を小一時間見学し、入った所から出た。本館の裏手が主庭になっており、芸術性の高い噴水がいくばくかの涼感を演出していた。
本館正面側の前庭で集合写真を撮り、いったん解散。四ツ谷駅付近に戻り、分散して昼食をとったあと新宿区立新宿歴史博物館を訪ね、甲州街道最初の宿場・内藤新宿の町並みの模型などの説明を受けながら新宿の今昔を学んだ。(下の写真は主庭の噴水、新宿歴史博物館で宿場町の様子を学ぶ会員たち)