
西東京市教育委員会主催の「縄文展ダブル見学ツアー」の2回目が8月22日、東京・上野の東京国立博物館であり、十数人が特別展「縄文――1万年の美の鼓動」(9月2日まで)を観覧した=写真は、撮影が許される最後のコーナー。
国指定の史跡となった縄文中期の「下野谷(したのや)遺跡」を中心に、西東京市内で出土した土器や石器を展示する市郷土資料室での縄文展を1日に見学した小中学生と大人が参加した。観覧料(大人当日1600円、中学生以下は無料)は全額が参加者負担。
博物館学芸員の井出浩正さんから、縄文時代の国宝6件すべてが初めて勢ぞろいしたことなど特別展の見どころや内容・構成を聞いた後、市教委文化財係学芸員の亀田直美さんの案内で約1時間半、各テーマコーナーの中でも話題性が高いなどの必見物に絞って見て回った。
「関山式土器」群や「焼町土器」群、火焔型土器・王冠型土器の数々にも目を見張り、ウルシの赤色が鮮やかな鉢形土器、樹皮を編んだ「縄文ポシェット」、土製の耳飾りやヒスイ(硬玉)の胸飾り、子どもの手形・足形を付けたりイノシシや巻貝、キノコなどを模したりした土製品には想像を膨らませられる。
亀田さんは土器の文様について「縄文人は渦巻きが大好き。波紋やワラビなど自然と密接に生きていたからかも」と話し、下野谷遺跡からは一部展示物と同じようなかけらは出るが、復元できないと説明した。
