東京駅・丸の内地区と皇居東御苑を歩く

イメージ 1
 市民団体・北多摩自然環境連絡会のウオッチング活動は9月5日、「皇居周辺歴史散策」の1回目があり、台風が通過した後の残暑の中、17人が東京駅・丸の内地区から皇居東御苑の約5キロを歩いた=写真は江戸城天守台前。
 
今回も企画・案内は東京都公園協会で講師などを務める豊福(とよふく)正己さん。
 
 東京メトロ丸の内線東京駅の中央改札口に集合し、復元された丸ノ内駅舎の南ドームの内部や駅舎の外観全体を見ながら、現在の駅舎付近(丸ノ内)が松平家らの大名屋敷だった約140年前からの節目の出来事を勉強。

 駅前広場で夏場に行われている「打ち水システム」も炎天下に長居できるほどの効果はなく、木陰に移り、エレベーターが動く時刻を見計らって商業施設「KITTE(キッテ)」へ。緑化された6階園庭から駅舎や丸の内地区をあらためて見渡した。

 行幸通りを皇居へ向かい、交差する日比谷通り(国道1号)を右へ。途中、三井住友銀行前の街路樹「センペルセコイア」が、北米では高さ100メートルを超える大木になり、根元の空洞を車が通ったという話にびっくり。

 この先の交差点を左に曲がると、建設中のビルに挟まれた土地の右奥に「将門塚(まさかどづか)」(東京都の史跡)が建つ。平安時代に朝敵として打ち取られ、京に運ばれた平将門の首が飛んでここに落ちたと伝わる。確かに、異空間の趣がある。

 皇居東御苑には大手門から入った。正午を過ぎており、大手休憩所で弁当を広げた。

 午後の部は、菊葉文化協会のボランティアガイドによる解説・案内が休憩所前から120分にスタート。同心番所から百人番所、中之門跡、中雀門跡、果樹古品種園、野草の島、富士見櫓(やぐら)、松の大廊下跡、天守台前を経て汐見坂を下り、雑木林や二の丸庭園などのある二の丸地区に向かう。

 ガイドマップに施設名が記載されていない皇宮警察武道場江戸城の石垣で単体では最大という中之門の石、忠臣蔵の発端となった刃傷事件の現場「松の大廊下」はなぜ特定できたかなど、興味深い話が多かった。

 ただ、平川門での解散時刻が決まっていたためか、天守台は上らずに通り過ぎたり、二の丸庭園の池を泳ぐ希少品種「ヒレナガニシキゴイ」が説明にとどまったりして、「どうしても見たいから」と集団を離れる場面も。

 皇居周辺の歴史散策は全3回が予定されており、次回は10月中旬に北の丸公園などを歩く。(下の写真は東京駅前広場の「打ち水」近くでの勉強会、高層ビル群の下にまつられる「将門塚」)
イメージ 2イメージ 3