■秋田 夜の居酒屋
荷物を部屋に置きロビーに全員集合。「飲み屋は西口。ただ川反(かわばた)通りは接待で使う店が多く、高いから行かない」と幹事。長い連絡通路を渡り、西口の地上に下りた。通路の壁に、夏の甲子園を沸かせた金足農業高校の準優勝を祝う大きな横断幕が張られていた。
西口に出ても目当ての店があるわけではなく、ホテルに電話しながら右往左往。入り口になまはげを置いた店に「満席」と断られたが、ほど近いビルの通路の奥に居酒屋を発見。店内に客の姿は見えず、カウンターの角を挟んで座った。
夫婦で営む常連客相手の店という雰囲気。年齢の話から店主の年当てになり、若い見立てに「今年で古希」と明かし、品切れのメニューを注文されると「給料日前で客は少ないと踏んだ」とざっくばらん。
秋田らしい料理はハタハタの焼き物=写真=ぐらいで、その数も足りなかったが、地酒の大平山は切れることがなく、店主との会話もずいぶん楽しませてもらった。
のれんに「高清水」と染め抜かれているのに「大平山」を薦める。ここに来る途中にのぞいた店を「観光客相手だから高いよ」とけなしたり、あしたは不老ふ死温泉に泊まると言うと、「期待しないほうがよい」と水を差したり。そんなこんなで午後8時を過ぎたのでお開きとし、ホテルへ直帰した。(下の写真は秋田駅連絡通路に掲げられた金足農高準優勝の横断幕、入れなかった郷土料理店)