資源物収集見直し 来秋以降 集積所から戸別へ 回数は減

イメージ 1 西東京市の資源物収集が来年秋以降、大幅に変更されそうだ。現在は集積所に出している7品目全てを戸別収集とし、このうち古紙・古布類、瓶、缶週1回の収集を2週に1回に減らす。定例市議会で1119日から22日まで行われた一般質問と答弁から見えてきたものは――。(写真は市内の集積所)

資源物収集の見直しは、市廃棄物減量等推進審議会が10月に市長に答申案(中間まとめ)を提出したことで急速に具体化した。答申案はまず戸別収集の必要性について、(1)家庭ごみがより分別され、資源化が進む(2)高齢化が進むことで増える「排出困難者」などへのサービス向上になる(3)置きかごの飛散による事故を防止する―を挙げる。

答申案は多摩26市のうち19市が資源物の戸別収集を行っていることを示したうえで、他市の品目別の収集回数と、西東京市2012年から16年まで5年間の品目別収集量の推移を参考に、古紙・古布類、瓶、缶の3品目を「2週に1回」の収集とする方向を打ち出した。

資源物のうちペットボトルは収集量が増加し続けていることから「週1回」、金属類・廃食用油・小型家電は回収回数を減らすと不燃ごみに混入されるおそれがあり、資源化に逆行することから「4週に1回」といずれも現行通りとした。

今後のスケジュールについて丸山浩一市長は、答申案を基に市の案を作り、12月初旬から来年1月初旬にかけてパブリックコメントを募るとともに12月末に市民説明会を開催、その後の審議会を経て市の方針を取りまとめると答弁。

また実施時期については市民への周知、収集ルートの試走に一定の時間を要することと、全戸配布してある「ごみ・資源物収集カレンダー」が来年9月までの収集日程を記載していることを勘案して検討したいと述べ、実施は来年10月以降になる見通しを示唆した。

戸別収集は、「地域のコミュニケーションを失わせる」との指摘に対し、市側は「転入した人が集積所を利用したいのに同意が得られないなど近隣住民同士のトラブルが解消される」などと説明。「経費が増大するのではないか」との質問には、昨年度実施した収集ルート最適化事業で捻出した財源などで対応する考えを示した。

ただ市内の世帯数の半分以上を占めるとされるのに規模や管理形態が多様な集合住宅への対応や現在使用中の「かご」をどう有効利用するかなど、なお検討を要する課題がある。

 資源物の戸別収集問題は後藤優子、加藤涼子(いずれも生活者ネット)、佐藤公男(公明)、稲垣裕二(自民)の4氏が取り上げた。