講座25回目の12月17日は小雨の中、約30人が参加し、住友重機械工業田無製造所の「発想の森」(谷戸町2丁目)で、腐葉土にするため落ち葉を集めた。
発想の森は武蔵野の面影を残す森で、日中は地域住民に開放されている。農業講座を主催する谷戸公民館にも近く、落ち葉を集めさせてほしいという公民館の要請に毎年、事業所が応えてきた。
腐葉土は通気性や保水性を高めるほか、土に新しい栄養を与える。
畑地を提供し、野菜の栽培技術を指導する保谷隆司さんが、落ち葉を大きなポリ袋に入れるときの効率的なまとめ方を実際に見せたり、枯れ枝を極力混ぜないことなどを注意したりして作業開始。
受講者たちはほうきや熊手でクヌギなどの落ち葉を集め、小山になったところでごみ袋に詰め込んだ。今年の紅葉の遅れは落葉の遅れにもなっているようで、「収集量は去年よりも少ない」と保谷さん。
それでも30分ほどで90リットル用のポリ袋が50個ほどになり、トラックに積まれ保谷さん宅に運ばれた。落ち葉は腐葉土を作るコーナーに次々と積み重ねられ、それを足で踏んで圧縮。
保谷さんは、米ぬかなどの補助剤を使わなくても発酵し、内部が約60度に達するという。この日集めた落ち葉は来年1月に「積み上げ」という作業を行い、その後2回切り返す。収集から約1年半たった腐葉土はトウモロコシなどの栽培に使われる。
落ち葉の搬入を終えた後、一部の班は講座の畑に行って収穫作業。本降りの中、私の班は1人当たり青首大根と聖護院大根を各1本、カブ2本、ニンジン3本を抜き取り持ち帰った。