講座26回目の12月22日は、講師の保谷隆司さん宅=西東京市住吉町=で餅つき交流会があり、42人が参加した。
農家特有の広い庭に、もち米を蒸すためのまき式ボイラーやテント、作業台などが設けられ、保谷さんは真っ暗な午前5時から準備開始。
米の計量や餅つき、けんちん汁作りなど役割分担が事前に決まっている参加者は午前7時半までに集合し、流れ作業がスタートした。
米をせいろで蒸し、餅つき機を通したものを臼ときねでつく。臼は保谷さんの屋敷林のケヤキの大木を切って何年か乾燥させ、50年ほど前に作ったという。
餅は、1回につき米3升分を19回、約2時間半をかけてつき上げた。「まだか、まだか」ときねを振るう人がいれば、リズミカルにきねを振るい、「いい音だ」と周りから褒められる人も。
つきたての餅は大きくちぎられ、計量されてのし餅用のポリ袋に入る。1袋分は2キロ。これをめん棒でのし、均等な厚みで四角の1枚にするのだが、四隅を直角に決めるのはなかなか難しい。空気がたまった袋の隅は、竹串で刺しピンホールを開けるという技を教わった。
持ち帰り用に参加者全員分ののし餅と丸餅が出来上がると、いよいよ自分たちが食べるための作業へ。一口大または二口大にちぎり、からみ(大根おろし)、あん、きなこ、ごまをまぶした4種類を大皿に並べていった。
作業台の周りにいすやいす代わりの収穫箱などが置かれ、全員が着席。主催者側が「講座はここまでです」と宣言し、和やかな懇談の場となった。