西東京市ウオーキング協会の2月のミニウオーキングは15日、府中市内で行われ、午前中はサントリービールの武蔵野工場見学と試飲、午後は市郷土の森博物館で見ごろを迎えた梅園を楽しんだ。
4月上旬の陽気が予想されたこの日は23人が参加。JR武蔵野線府中本町駅から鎌倉街道を西へ向かい、途中から左の雑田堀緑道に入り南進。中央道をくぐって分梅公園へ。
分梅公園は、新田義貞の軍勢が鎌倉幕府の北条勢を破った「分倍河原(ぶばいがわら)古戦場」として東京都指定の「旧跡」になっている。大きな石碑と案内板が立つ。
石碑でUターンし、咲き始めの梅並木のある新田川緑道を通ってビール工場を目指す。鮮魚店や飲食店が並ぶ卸売市場の中を通り抜けて工場正門を入った。
工場見学は午前10時45分開始。天然水と麦芽、ホップの3つの素材が混じり合った麦汁となるに「仕込み」のタンク群などを見た。試飲は約20分間でビアグラス3杯まで。飲み残してもよいので、3種類を飲み比べる人が少なくなかった。
ビール工場から郷土の森博物館まで約15分。道端には結構田畑が残っている。博物館は展示室やプラネタリウムを備えた本館だけでなく、昔の小学校舎や町役場庁舎、旧家屋などの歴史的建築物、梅園や池、広場のある公園を持ち、入場料は大人300円。
休憩施設「やすらぎ亭」で弁当を食べた後、近くの長屋門をくぐり昔の農具や生活用品を展示する「ふるさと体験館」を見学し、いよいよ梅園めぐり。
博物館の梅園には約60種、1100本が植えられ、多摩地方では屈指の名所だ。2月1日からは梅まつりが始まった。職員は「今日から『見ごろ』です」と話し、ドンピシャのタイミングとなった。
博物館のホームページによると、約7割を占める中咲きが満開となり、遅咲きも5分咲けば、「全体的に見ごろ」としている。
「令和」の元号にゆかりのある太宰府天満宮から寄贈された紅梅と白梅に見入り、遅咲きのはずの品種「紅千鳥」が、ひときわ濃い紅色の花をたくさん開いているのに圧倒された。紅白の花を咲き分ける「輪(りん)違い」は興味深く眺め、「ロウバイの小径(こみち)」ではまだしっかりと黄色い花をつけた木が何本もあり、その都度立ち止まらずにいられなかった。
梅の木の下に、黄色いフクジュソウが鮮やかに咲く区域もあり、梅園に彩りを添えていた。園内は1時間ほど散策。参加者たちは「いい時に来たね」「よかったぁ」など満足げな感想を交わしていた。