新型コロナ禍 押して奈良旅行  入社同期4人

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奈良県庁の屋上広場から若草山方向を望む=3月1日午後

 新型コロナウイルスの感染拡大さなかの3月1、2日に奈良を旅行した。1970年の入社同期生が2年に1度、旧交を温める機会だ。

 

 札幌に本社があった関係で、札幌に12人、首都圏に3人が存命する。奈良行きは昨年12月に決まっていたことではあったが、旅行日直前に北海道知事が外出自粛を求める「緊急事態宣言」を出すに及んでドタキャンもあり、札幌組の参加は2人、首都圏組も2人という小ぢんまりした団体になった。

 

 日曜日の1日午前9時すぎ東京発の新幹線ひかりに新横浜で同期生が乗り込み、定刻の11時45分に京都着。新幹線の座席指定車両の乗車率は約2割といったところで、海側はほぼ全部が空席状態と、ここにもコロナ禍がうかがえた。京都からはJRと近鉄に分かれて奈良へ。

 

 二人は近鉄奈良駅近くの食堂で昼食をとり、興福寺境内を散策。午後3時、宿泊する東横イン近鉄奈良駅前のロビーで札幌組の二人と合流。奈良に何度も来ているという札幌組の幹事が県庁舎屋上からの展望を勧めるので従った。

 

 地上6階建てと高くはない県庁舎屋上からの展望に半信半疑だったが、360度のパノラマに感激した。東の方角に山焼きの跡を残す若草山東大寺の大仏殿、南には興福寺五重塔が肉眼ではっきりわかる。平城京跡歴史公園に復元された朱雀門は双眼鏡の助けを借りた。

 

 帰宅後に知ったことだが、3月の土日祝日の屋上開放は、東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)(お水取り)の開催期間(1~14日)だけ。それが新型コロナの影響で7日以降は開放中止となった。運があった。

 

 懇親会は午後6時から近鉄奈良駅に近い「やまと庵」で、飲み放題5千円のコース。一昨年他界した東京組の同期生の奥さんが参加してくれた。この同期生の奇行、変人ぶりが次々と語られ、座は大いに盛り上がった。奥さんは奈良にゆかりがあり、名物みたらしだんごや、関西では豆ごはんの材料としてグリーンピースよりも好まれるという和歌山特産の「うすいエンドウ」などをいただいた。