なんて親切 民宿のかあさん 6月17日(土)3の3

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源泉かけ流しの野付温泉・浜の湯の露天風呂

 野付湾に近い民宿「海の宿みさき」。夕方、玄関先に近所の人と思える女性が来て、「飛行機、あした飛ばないんだね」と言うと、民宿のかあさん、富崎清美さんが「残念だね。向こう(国後島)が霧じゃ仕方ないね」と応じる。

 

 明日は、北方領土へ初めて航空機を利用した日帰り墓参が行われることになっていて、墓参団が朝、中標津空港を出発する予定だったのだ。旅に出ると、どうもニュースにうとくなる。(結局、航空機による墓参が実現したのは9月23日だった)

 

 かあさんに、この宿を紹介してくれた友人が「ぜひ行ってごらん」と薦めた温泉の公衆浴場についても聞いてみた。

 

 すると、まだ夕飯の準備には早いから、車で送り迎えしてくれると言う。道順はちょっとわかりにくいし、歩くと20分ぐらいかかりそうなので、ありがたくお願いした。

 

 野付温泉「浜の湯」は源泉かけ流し。泉質はナトリウム―塩化物泉(旧食塩泉)。内風呂も露天風呂も浴槽から湯があふれ出ている。先客はいなかった。

 

 迎えに来てもらう手前、長湯はできない。時間を気にしながら、ぬるめの露天ぶろで体をほぐした。風呂を上がると、受付の女性経営者が宿に電話してくれた。

 

 宿の夕食は、「漁が始まればうちも2匹付けるんだけど」という北海シマエビはなかったが、タコ、イカ、ウニの刺し身にカレイの煮つけ、ホタテの天ぷら、アサリの酒蒸し、イクラなど海の幸が満載。フキの漬物、ワラビのおひたしといった山の幸も。

 

 禁断の日本酒を、「あれば純米酒を冷やで」と頼むと、根室の地酒「北の勝(きたのかつ)」がグラスになみなみで出てきた。「うちはこれしかない」と言う。それは本醸造だったが、もうなんでもよかった。シマエビ漁ショックも消えていた。

 

 この日の走行距離は136キロ。