青森・たらポッキ温泉 6月24日(木)

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珍味商品と同じ名前の日帰り温泉施設「たらポッキ」=青森市

 旅館「正観湯温泉」のブログに載せるからと、玄関前でバイクと一緒に記念写真に収まり午前9時、出発。友人は、この日の目的地はただ1カ所「タラポッキ温泉」だと言う。アイヌ語なのだろうか、奇妙キテレツな音感の名称。

 

 国道7号を青森に向かってひた走る。浪岡町から青森市に入ると間もなく右に分岐する県道247号へ。右手に奥羽本線が並行し、鶴ヶ坂駅を過ぎると、道路に面したおしゃれな建物が現れる。看板から正しい表記は「たらポッキ温泉」だとわかる。

 

 地元の食品メーカー三幸食品が工業用水を求めてボーリングしたところ温泉が湧出し、日帰り入浴施設にしたのだそうだ。たらポッキはチーズを延ばしたタラで挟んだ、同社の代表的な珍味製品の名前。各種珍味が休憩室の売店で販売されていた。入浴料金は大人420円。

 

 友人は正観湯温泉に入っても必ずここに立ち寄り、「今、イチ押しの温泉」と言うほどのお気に入り。温泉評論家と言ってよいくらい温泉地や泉質に詳しい友人だが、私はどこに行ってもただただ心地よさに身をゆだねて終わり、評価を語れない自分が悲しくなる。

 

 湯上りのほてった体に強い日差しを浴び、2人ともジャケットを脱いだ。Tシャツ姿で青森港へ。青森駅前の食堂でみそ煮込みうどん(780円)を頼んだが、味がいま一つ。めったにないことに食べ残した。

 

 函館に帰るフェリーは午後2時20分発。来る時と同じブルーマーメイド号だ。出航して40分ほど後、デッキに出ていると、航跡の左に船を追いかけるようにジャンプするイルカの群れが見えた。残念なことにカメラを携えておらず、デッキに誰もいなかったので興奮を共にすることもできなかった。

 

 船内に戻り、案内カウンターの乗務員に話をすると、「いつも見られるわけではないですよ」と幸運を喜んでくれた。

 

 函館港では午後6時すぎに下船。厚沢部への帰路の途中から雨が降ってきた。追い越し禁止の道を、車が制限速度をかなり超えて追い越していく。友人も大排気量のパワーを自在に操り、見えなくなった。ついていけず、平常心が少し乱れた。

 

 この日の走行距離は110キロ。