<西東京市議会>市長、定例会冒頭 選挙ビラ問題で発言へ

 池沢隆史市長は5月25日に開いた市議会の議会運営委員会で、28日から始まる第2回定例会の本会議冒頭で、「市長選の法定ビラ第2号について発言したい」と述べた。

 

 このビラは2月7日に投開票された市長選で、初当選した池沢氏の陣営が選挙戦の終盤に配布された。片面には対立候補で元神奈川県逗子市長の平井竜一氏について、「逗子での失敗のリベンジは厨子でやってください。ここは西東京市です」と大書され、裏に市長時代の財政危機に関する新聞記事が引用された。

 

 平井氏の支持者らはビラの内容が違法だとして2月下旬、市選挙管理委員会に選挙の無効を求める異議申し立てをしたが、同選管は大勢の有権者の判断を妨げるほどではないなどとして棄却した。

 

 また3月1日の臨時会では、池沢市長とビラを出した確認団体との関係やビラの内容の事前の認知などについて緊急質問が相次ぎ、市長は繰り返し謝罪。朝日新聞によると、「市民の皆様に何らかの形で私から謝罪する場を考えたい」とも述べた。

 

 定例会での発言申し出は議運委員長から議長に伝えられる。市長が何を語り、どこまで踏み込むのか注目される。

 

【追記】6月3日

 池沢隆史市長は第2回定例会初日の5月28日、本会議の冒頭発言を求め、2月の市長選で自陣営が市中に配布したビラ問題で、「平井竜一候補者をはじめ、支援されたみなさま、不快に思われた市民のみなさまに心よりおわびを申し上げます」と述べ、謝罪した。

 

 今後、ビラを発行した確認団体に対し、「自分の意見、考えをしっかりと伝えたい」とも述べたが、具体的な内容には言及しなかった。

 

 市長選で池沢氏を推薦した自民党会派の稲垣裕二氏は31日の代表質問で、市長が謝罪発言をした理由をただしたが、「これまでに団体や個人の方々とお会いする中で頂戴した様々なご意見を重く受け止めた」と答えるのにとどめた。