別々の演目で「軽薄な人まね」 白酒・兼好二人会

終演後に貼りだされた白酒・兼好二人会の演目

 桃月庵白酒三遊亭兼好二人会が6月11日、三鷹市であった。昼夜2回公演で、夜の部の演目は白酒が「風呂敷」と「青葉」、兼好が「藁(わら)人形」と「新聞記事」だった。

 

 前から3列目のほぼ真ん中とこれまでの落語会では一番よい席がとれ、鼻の下の汗まで見えた。演目は初めて聴くものばかり。

 

 後半の「新聞記事」と「青葉」は、相手の話に感心した慌て者が、今度は自分が同じ話をして友人を感心させようとしてドジを踏むという筋立てが共通している。二人会だからと、白酒と兼好が仕組んだ楽しませ方に違いない。

 

 「青葉」で、オチの「『…義経』『いや弁慶』」がわからず、笑いの渦に入れなかったのは残念。家に帰りネットで調べたら、同じような人がいた。

 

 上方で言う「ヤナギカゲ」は酒のようなもので、江戸では「なおし」と呼んだと噺の中で説明していたが、どちらも初めて聞く言葉。ネットで検索すると、岐阜の酒造会社がズバリ「柳蔭」の商標で瓶詰を売っていた。

 

 同社のホームページでは、ヤナギカゲは江戸時代にみりんと米焼酎で作った甘い酒で、夏場の栄養補給に飲まれたという。

 

 落語は、家に帰ってからの復習も楽しい。