猛暑 畑作業も自粛です 農業講座

長さを測る「しゃくり棒」の使い方を実演する保谷さん(右)

 8月9日の東京は最高気温が35度を超える猛暑日が14日目となり過去最多に。西東京市谷戸公民館主催の「農業を知る講座」は、この日、座学だったが、次週の畑作業は早々に中止と決めた。

 

 先週も猛暑予報があって畑作業の予定を急きょ中止しており、なかなか実習に臨めない。

 

 講座は市内の農業、保谷隆司さんが畑の一部を市民に無償で貸し、原則毎週火曜に朝2時間、種まきや苗植えから収穫までの作業を指導してくれる。毎年希望者が多く、初心者が優先される。

 

 私は3年前に初応募して当選。翌年は新型コロナウイルスの感染拡大で応募を見送り、昨年は募集枠から外れた。

 

 今年も半信半疑の応募だったが、めでたく受講決定のはがきが届いた。ところがその数日後に体調を崩して入院し、講座初日はまだ病院のベッドの上。

 

 その後、退院できて2回目にはなんとか間に合うのだが、体力回復に自信を持てず、畑作業でもあることから大事を取り、公民館に電話で欠席を伝えた。それが「一斉休講」になったのだった。

 

 私にとって初回の講座は「農作業の基礎知識」と題した保谷さんの講義。「柄も洗って持ってきた」と50年間使いこんだ鍬(くわ)をはじめ、刃が三角形の「じょれん」、うね幅などを測る「しゃくり棒」、ビニールマルチ、グラスファイバー製の支柱など、これから使う道具や資材を丁寧に説明した。

 

 このほか化学肥料と農薬への偏見、農地にかかる相続税生産緑地制度についても話した。

 

 今年の講座の全体計画を見ると、3年前に比べて期間短縮や作物の入れ替え、交流イベント中止などコロナ事情が反映されている。

 

 それでも作付けする野菜は10種類に上る。道具の使い方は意外と難しく、種や苗の埋め方だって気を抜けないが、うまくできたときは満足感を得られる。収穫物をグループで山分けした時の感激も忘れ難い。

 

 最も早く収穫できるのは枝豆で、「10月初めごろ」と保谷さん。体調管理に気を付けて週一の農業生活を楽しみたい。