なんで?! コロナずくめの日

 今日9月9日は新型コロナウイルスのワクチン接種予約日。夕方の指定時刻まで時間があり、スマホに電話の受信履歴が残っていた友人に電話した。

 

 この友人は入社同期で定年退職も一緒、退職後は本社所在地の札幌でなく、私は東京、彼は横浜と青春時代を過ごした首都圏についのすみかを定めた。因縁は深い。

 

 彼がなぜ電話してきたか。ご時世と2年半ぶりの電話。いい話でないことは想像できた。声は持ち前の明るさを失っていなかったが、案の定、自分がコロナに感染したことから切り出し、千葉県在住のもう一人の同期は家族が感染したこと、札幌在住の同期は最近奥さんを亡くして憔悴(しょうすい)――。

 

 「ところで、本題だけどさ…」。まだ悪い話があるんかい。それは会社の東京OB会の解散が決まったことだった。

 

 正確には道外在住の社友を集めた親睦団体で、会員は60人余り。毎年11月に東京・銀座の三笠会館で懇親会を開く。東京支社幹部から経営の現況を聞き、思い出話に花を咲かせる。

 

 この2年はコロナ禍で中止したが、感染終息の見通しが立たない中で会員の超高齢化が進み、今年は会社の会費補助が打ち切られたことで、幹事会が会の解散を決めたという。

 

 私の現役時代の晩年は60歳定年後の継続雇用を希望する人は少なく、早期退職勧奨も始まったばかりだった。

 

 それが今は退職一時金を割り増しして60歳で退職してもらう制度ができ、それも延長して人減らしを進めている。これだって、企業の構造的な問題にコロナが拍車をかけたと言えるのではないか。

 

 そんなモヤモヤを抱えながらワクチン接種を受けた。4回目の接種で、4回ともメーカーはファイザー。副反応はない。ただ都内はまだ1万人の感染者が出ている。油断禁物。