西東京市など主催の「みどりの散策路」を歩くイベントが10月26日にあり、市民約20人が秋たけなわの風景を楽しんだ。
この日の散策路は、南町スポーツ・文化交流センター「きらっと」発着で、点在する植木畑と公園を巡る「向台・小金井公園コース」4.4キロ。
東京の最低気温が10度を切って今季一番の冷え込みとなり、準備運動をして午前9時半すぎに出発。散策マップづくりに協力した「西東京自然を見つめる会」が案内役を務めた。
市道脇の地面から幹が二つに分かれてそびえ立ち、市の木50選に選ばれているケヤキを見て野口造園へ。道路を挟んで右にユズやレモン、スダチなど多くのかんきつ類、左にマツなどの庭木が植えられているという。
田無市民公園は太陽の光を浴びて葉を薄黄色に輝かせるイチョウと紅葉のハナミズキが美しい。別名「タコ公園」のゆえんのタコの滑り台に、参加者の一人は「子どものいない滑り台を初めて見た」。
東京都立小金井公園に東口から入った。ユリノキやプラタナスの大木が枯れ葉をまとい始めていた。ベンチで一休みして水分補給。
傘状の枝張りが20メートルに及び、大ぶりの花と芳香が春の公園名物となっているオオシマザクラ。青空をバックに四方八方に伸びるごつい枝も存在感がある。ここは西東京市域に入り、オオシマザクラは市の木50選に選ばれている。
同公園は秋に訪れたことがなく、コスモス畑があるとは知らなかった。そこそこの広さがあり、ちょうど見ごろを迎えていた。
公園北口を出て鈴木街道を渡り、畑の間の道を土手に向かう。狭山・境緑道(多摩湖自転車歩行者道)の北側に並行する土手が通称「馬の背」。地下に水道管を通す都合で約200メートル区間だけ盛り上がっているという。市の木50選のエノキがある。
北へ向かい石神井川を越える。道路左側に石積みの壁と円柱が異国の雰囲気をかもす、芝久保一丁目さくらの丘公園という長い名前の公園。地主と開発業者の意向が反映された造形という。説明ポイントはここが最後。
快晴無風に恵まれ、帰路は汗ばむほど。所要時間はマップでは約70分だが、説明付きのため2時間となった。