水上バスで隅田川の風景を楽しみ、浜離宮恩賜庭園と旧古河庭園を巡るツアーが5月17日にあった。
東京都の外郭団体「東京水辺ライン」が主催し、45人が参加した。参加代金は昼食込みで8千円。
水上バスには一般客も乗り込み、午前9時15分、両国リバーセンターを出発。いったん上流に向かい一般客は浅草二天門で乗下船、下りは13の端をくぐり、東京湾のウォーターズ竹芝で降りた。
船内ではボランティア団体「下町河川リバーガイド」の人たちが橋の色の理由や沿岸の風景の今昔などを説明し、一般客も耳を傾けた。
竹芝の発着場から15分ほど歩き、浜離宮恩賜庭園には中の御門から入った。徳川将軍家の庭は明治時代に天皇家のものとなり、戦後国民の庭として公開された。特別名勝と特別史跡の二つの文化財の呼び名を持ち、次に行く旧古河庭園(名勝)よりも「格上」のイメージだ。
鴨場(かもば)や潮入(しおいり)の池と進むうちに過去に来たことを思い出す。それでも、海の干満差は最大2メートルもあるため海水の取り入れが調節されていることや、潮入の池の中島の御茶屋と北の岸をつなぐお伝い橋が昔はすべてフジ棚で覆われていたことなどガイドさんの説明で新しい知識を得た。
1時間以上かけて園内を巡り、正午ごろ大手門を出た。昼食会場へはさらに歩くこと20分。超高層オフィスビル・汐留シティセンター42階の和食レストランで、献立もキンメダイの煮付けと刺し身の定食。2月の別ツアーと全く同じなのにはがっかり。でも、完食。
1時間の食事休憩の後は大手門の近くまで戻り、貸し切りバスに乗って旧古河庭園へ。初夏の日差しの下を長時間歩き、疲労と満腹、バスの揺れ―とくれば睡魔に勝てない。
庭園のサービスセンター長のあいさつの後は自由見学、自由解散ということだった。石造りの洋館の下にあるバラ園は「見ごろは若干過ぎた」と言うが、入園者は意外と多かった。
ここには100種200株が植えられ、専属の職人5人が管理しているという。見栄えのする大きな花がまとまっているところを探してはカメラを向けた。
洋館内部をはじめ心字池や大滝などの見どころに向かう元気はなく、洋館下のバラ園を一回りしただけで帰途に就くことにした。正門から本郷通りに出てJR駒込駅をめざしたが、えらく遠く感じた。