75歳以上は実質100円の「はなバス」運賃を70歳からに引き下げを求める陳情が、6月7日に開かれた西東京市議会建設環境委員会で不採択となった。本会議でも不採択となる見通しだ。
はなバス運賃は市の財政負担や路線バスとの格差是正を理由に2023年8月に改定された。一般100円が150円に値上げされたが、75歳以上の市民は150円券10枚つづりの敬老回数券を1000円で買うことができる。
質疑の中で市側は、陳情と同趣旨の市民要望はないとしたうえで、財政に関連し、(1)70歳まで引き下げた場合の影響額は約430万円と見込まれる(2)敬老回数券の利用者は2022年度で約12万9000人。公費負担割合は目標の30%に対し44%と大きい―と述べた。
市によると、敬老回数券の多くが75歳以上の人に交付される後期高齢者医療被保険者証を提示してバス車内で購入されている。しかし、70歳から75歳未満の人は年齢と合わせ西東京市民であることを証明する手立ても必要と手続き上の難しさも指摘した。
採決で「陳情に賛成」に挙手したのは正副委員長を含む委員9人のうち1人だった。