血液検査 悲喜こもごも

 12月16日、武蔵野赤十字病院脳神経外科に検査結果を聞きに行った。予約時間は午前11時だったが、診察室に入ったのは午後1時20分。過去最長の待ち時間だった。

 

 検査は血液と下肢血管の超音波の2種類。昨年10月に行った硬膜動静脈瘻(ろう)の手術後の経過観察が続いているが、「硬膜動静脈瘻に血栓が関係しているかもしれない」(担当医)ことから、血栓の有無を調べることに。

 

 そこで今月4日、8本もの採血管に合計30ミリリットルを採り、超音波(エコー)で膝下の静脈を調べた。結果は「血栓はありませんでした」。

 

 ただ血液検査では「ちょっと(基準を)超えているものがいくつかある」として血液が専門分野の先生に見解を求めることになり、翌17日に血液内科を訪ね、その見解を持って脳神経外科を再訪することになった。

 

 血液内科を受診するのは初めてで、院内の案内板のいくつかを見ても見当たらなかった。外来の窓口で職員に聞いた所へ行くと2階だと言う。そこらしい窓口で聞くと、別の窓口を教えられ、やっと到達。「血」の文字だけを頼りにするとウロウロするだけ。医療分野の細分化は医学の進歩の帰結と自分を納得させる。

 

 間もなくして受診番号が表示され入室すると、医師から「検査詳細情報」の紙を見せられ、持っていってよいという。目をやると検査項目が37もあった。あの大量採血の理由はわかったが、ナントカ抗体とか、何を調べたのかは説明されてもわからなかった。「上限を超えていても少しなので今すぐ問題にするようなものはない」という主旨の総括は理解できて大いに安心した。

 

 脳神経外科の外来窓口で受け付けをしてもらうと、すぐ中待合に呼ばれ、担当医からもすぐ呼び入れられた。スピーディーな対処に小躍りしたい気分。

 

 「何もなくてよかったですね」と担当医が笑顔で迎えてくれた。「コーヒー、飲み過ぎだそうじゃないですか」と軽口も。

 

 血液内科の先生から「これ(ホモシステイン)はコーヒーを多く飲む人に出やすいんですよ」と言われたことが脳外科の先生に伝わっていたのだ。そんなことまで情報共有するのかと、なぜかうれしくなり、病院と医師への信頼感が一段と強くなった。