一瞬、目の前が真っ暗になり、植え込みに突っ伏していた。「あ、転んだ」とわかると、体中から力が抜け、反転することさえできなかった。
1月4日、夜の出来事。娘と孫が正月休みを終え、車で帰るため、荷物運びを手伝い、駐車場に止めた車のトランクに入れる直前、コンクリートの俥止めにつまずいたのだ。足元への注意がおろそかになった。
なんとか体を反転したが、立ち上がる力がなく、しばらくの間呼吸を整えて妻と娘に腕を引っ張り上げてもらった。両膝に痛みが走る。娘は、顔に擦り傷があると言う。
娘に肩を貸してもらい、マンション10階の自室にたどり着いた。着衣を脱ぎ、膝の擦り傷にガーゼを当てた。その上を保冷剤を挟んだタオルで巻いた。
しかし、打撲した膝の痛みは激しくなり、1歩ごとに「いてて」と発し、息を吸い込み、文字通り一呼吸入れながらの移動。妻からつえを借りた。多少の助けにはなる。
この分ではあす5日の七福神めぐりに参加できそうにない。西東京市が体力づくり教室の一環として行っているもので、今年は「下谷七福神ウォーキング」。午前8時、田無駅ペデストリアンデッキ集合だから、その前に欠席を連絡になければならない。そうしてくれるよう妻に頼んだ。
新年早々、災難に見舞われ、ドタキャンを起こすなどどうして予見できようか。しかし過失ゼロとは言えない。老いては注意の上にも注意を重ねなければならない。