<傍聴席>大挙傍聴むだ足に 東伏見コミセン問題

 イメージ 1午前10時の開会を見込んで駆けつけた傍聴人は
10数人。ほとんどが子育て中か小中学生の子どものいるお母さんたちだ。6月11日、西東京市議会の第3委員会室。東伏見コミュニティセンターの指定管理者問題に文教厚生委員会がどんな結論を出すか、を確かめに来た。
 家庭や学校に居場所のない中高校生は多い。コミセンに行っても、話し相手や相談にのってくれる人はいない。それまでコミセンを管理運営していたNPO法人が、今年3月で市の指定管理者の指定から外され、市の直営になったためだ。
 ある傍聴人は「コミセンに行っていた子たちが公園にたむろし、たばこを吸って補導された。子どもにも地域にとっても大きなマイナス」と話した。「自分の子どももいずれは大きくなる。ひとごとではない」という人も。
 が、待てども委員会は開かれず、10時30分ごろには「どうして何の説明もないの」「仕事を休んで来たのに」などいら立ちの声。11時15分ごろ、保谷なおみ委員長(自民党西東京市議団)と議会事務局職員が委員会室に現れ、「調整が終わっていないので、いつ開会できるか申し上げられない。申し訳ありません」。
 女性たちからは「市民に聞かせられない話なんですか」「どこに聞けば今どんな状態かわかるのですか」と次々に質問が飛ぶが、職員は「お待ちしてくださいとしか言えません」の一点張り。保谷委員長も「釈然としないものがあるかもしれませんが…」と頭を下げた。
 正午近くになって別の職員が「昼食休憩に入ります。開会は早くても午後1時」と告げに来た。
 結局、開会は午後1時30分。傍聴人は2人に減っていた。委員会側から開会遅れの説明はなかった。
 今までのNPO法人に管理を任せる議案に「否決」の結論が出、他の議案、陳情の審査が終了してから、問題のコミセンに行った。休館日だった。掲示板と玄関に「しばらくの間、市が管理する」とそっけない内容の張り紙=写真=があるだけだった。