田無神社、尉殿(じょうどの)神社の初詣、千川上水、中原小の入学式など地元の風景を題材とした作品は、躍動を止めた瞬間の光景から人の声や風の音も聞こえてくるようだ。これらの作品は2010年から制作し、市内の朝日新聞販売所が配布するカレンダーの11年版から使われている。
「日本の原風景が好き。その中につややかな女性の姿態美を表現したい」と小出さん。2人の女性が魅惑的に踊る「散華(さんげ)」や「茶摘み」「流し雛」など女性を描いたもだけでなく、勇壮な「相馬野馬追」や「川中島」、ニューヨークでの個展で好評だったという「月灯り」など多彩なモチーフの原画約30点が、買い物客らの目を楽しませている。