昭和30年代の大型団地建設の先がけで、当時の皇太子ご夫妻が訪問したことでも知られる都市再生機構(UR)の「ひばりが丘団地」(西東京市・東久留米市)で、最古の住宅(昭和34年建設)など当初の住宅のほとんどすべてが、この夏までに姿を消す見通しとなった。
建物の老朽化に伴い建て替え事業を進めるURの関係者が明らかにした。URは3月3日、同団地や西武鉄道をテーマとする講演会が団地内にある東久留米市南部地域センターで開かれたのを機に、参加者に解体現場を公開した。
公開は安全上、各戸3Kの2階建てテラスハウス2棟に限られたが、部屋に入った参加者たちは、当時としては時代の最先端をゆくあこがれの洋風生活を想像していた。木の板を貼り合わせた玄関ドアも建設当初のままで、URに「譲ってほしい」との申し出もあるという。(下の写真は左からテラスハウスの居間側、皇太子ご夫妻が立った記念保存のベランダ)