自然、歴史、茶の世界も 入間市博物館

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 西東京市郷土文化会の3月例会は4日、埼玉県入間市入間市博物館で行われ、28人が参加した。
 西武池袋線入間市駅南口から同博物館行きのバスで約20分。解説員の案内に従い、2階の「こども科学室」からスタート。子どもにかえって不思議な仕掛けを楽しむ。隣の部屋「入間の自然」に入ると、入間川の河川敷で見つかった150年前のアケボノゾウの足跡化石や加治丘陵の森を再現したジオラマ
 旧石器や縄文土器から現代までをたどる「入間の歴史」はスペースをたっぷりとり、中世(武士の時代)の紹介に力を入れる。遺跡・遺物は縄文時代から一気に奈良時代へ飛ぶという。入間は武蔵国分寺の瓦を焼く地の一つでもあった。
 スロープを下りた1階に「茶の世界」が広がる。日本茶のブランド「狭山茶」の生産量の半分以上は入間というだけあり、茶の危源、世界への伝わり方、製法から入間の茶業まで、茶のことならばすべてがここでわかりそう。樹齢500年を超すという太い幹、ヨーロッパで使われたポットとカップ大坂城にあったとされる利休の復元茶室=写真=なども目を引いていた。
 同博物館は今年で開設20年目。人口15万人のまちに古くからありながら、少しもくすみを感じさせない常設展示室、広々とした敷地の中に池や芝生広場を巡らして安らぎをもたらす全体設計などにも、博物館を持たない西東京市民から羨望(せんぼう)の声が漏れた。