仏の教え 人形劇で熱演 武蔵野大公開講座

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 武蔵野大学武蔵野キャンパス(西東京市)で106日に開かれた同大学仏教文化研究所主催の公開講座で、僧侶で人形遣いの安藤圣一(けいいち)さんがひとり人形芝居を演じ=写真はフェイスブックから=、100人余りの聴講者から盛んな拍手を受けた。

 今年度の連続講座の統一テーマ「仏教と文化」の5回目。仏法や浄土真宗の教えを人形を通して伝える「人形説き」という、この公開講座では珍しい手法だ。

 演目は「野州花見ヶ岡大蛇経鱗(やしゅうはなみがおかだいじゃのきょううろこ)」。旅の僧が、夫と夫の愛人を殺して大蛇に化身した女の心を開いて往生させ、いけにえの娘を救う。

 栃木県に伝わる親鸞の伝承を安藤さんが脚色した。「女性の嫉妬の物語という原作に親鸞聖人の教えを盛り込みました」

 「わらわも念仏を唱えてよいのか」「はい。念仏は愚か者が唱えるもの」――大蛇と僧のやりとりを中心に、いけにえの娘を加えた3体の人形を操り、1時間通しての熱演。大蛇が往生した後、ハスの花びらをかたどった紙(散華<さんげ>)をまき、「しおりに使って」とのサービスも。

会場となった教室の外で、姫と僧の人形を持った安藤さんが来場のお礼を述べると、聴講者たちは「素晴らしい劇を見せてもらいました」などとお礼の言葉を返していた。(下の写真は上演後、人形を手に聴講者にあいさつする安藤さん)
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