ハラハラと舞い始め 文理台公園の桜

満開ショーを繰り広げる文理台公園の桜だが花見客は少ない=4月8日午後4時ごろ

 3月の寒さ続きで桜の開花が遅れ、開花したら暖かい日が続いて見ごろが早まる。

東京はじらされた末に花見日和が少なく、明日は花散らしの雨になりそうだという予報。

 

 ならばと、4月8日午後、西東京市内の桜の名所の一つ、文理台公園(東町1丁目)へと出かけた。

 

 何年か前に1度しか行ったことがないので、市が作製した「みどりの散策マップ」と水のボトルを携えた。市内の西から東へ。遠回りをしたらしく、約50分のウオーキング。中町交差点を目の前にして初めて地図で居場所を確かめた。

 

 平日の夕刻とあって、花見が目的と察せられるのはシートを敷いて座り込むペアの3組とベンチでたたずむ老人1人。小雨が降ったりやんだりの不安定な空模様のせいかもしれなかった。

 

 桜の木は、公園の外周の西側から南側にかけ、しだれ桜とソメイヨシノが20本余り取り巻いている。花の色がやや濃いしだれ桜は見ごろを迎え、ソメイヨシノは散り始めだった。

 

 時折吹く風にハラハラと舞う花びらを手のひらで捕えようとする少女を、おばあちゃんがほほえみながら見守っていた。

 

 花びらに負けないほどシャボン玉をまき散らして遊ぶ少女もいた。通りすがりにスマートフォンのレンズを花に向ける人もいたが、満開ショーの終幕間近にしてはもったいない光景に思えた。