花見バスツアーの最後の目的地は茨木県古河市鴻巣の古河公方公園。「日本一の花桃の里」を掲げ、古河桃まつり(16~31日)が行われていた。
到着は午後4時に近く、風は肌寒く感じられたが、桃林は子ども連れの家族らでにぎわっていた。
古河桃まつりのパンフレットによると、古河藩主が江戸の家臣の子どもたちにモモの種を集めさせ、古河に送って農民に育てさせたことが桃林の由来とされ、1975年開設の公園に組み入れた。
会場入り口には「見頃」と開花状況が大書されていた。花を観賞するための桃にも種類があり、「6種類も見られるのは日本では珍しい」とまつりを主催する市観光協会の人は話した。
園内には約1500本が植えられ、このうちの9割はひなまつりの代表的な切り花で知られる「矢口」という品種。八重咲きで花つき、花もちがよいという。
病虫害で伐採し、木の若返りを進めたため、「以前よりは見劣りする」(市観光協会)と言うが、濃いめのピンクにわが身も染まりそうで、風の冷たさをひととき忘れるのだった。