「玉川上水の景観いつまでも」 中流域7市区長が宣言

イメージ 1 江戸の市街地へ多摩川から飲料水を供給するため開削された玉川上水の将来を考える「玉川上水サミット」は9月29日、小平市津田塾大学小平キャンパスで開かれた。中流域にある立川市から杉並区までの7市区長が参加。「緑の軸線としての景観を大切にし、地域住民の交流の場として活用するなどで自治体の連携を進める」とする共同宣言を行った。
 同サミットは小平市制施行50周年を記念して初めて企画され、周辺住民約400人が市区長の話に聞き入った。
 飯野正子・津田塾大学長の基調講演に続くパネルディスカッションでは、各市区長が玉川上水をめぐる歴史や現況、施策への生かし方などを紹介したあと、それぞれが「50年後の夢」を語った。
 坂口光治・西東京市長は「水と緑と文化のコリドール(回廊)として大切にしていきたい。50年と言わず、10年おきぐらいに歴史的検証を行い、未来につなげていけるとよい」と話した。
 このほか「新交通システムの導入などによって小金井桜のある五日市街道が歩行者専用道路になればよい。ホタルの復活にも大きな期待がかかる」(稲葉孝彦・小金井市長)、「現在流している下水処理水でも(ホタルの幼虫のえさになる)カワニナが育つ研究を進めている。中流域にホタルが舞い、再びアカマツが生える日を望む」(清水庄平・立川市長)、「(管理者の)東京都を中心に、上流域を含めた一体的な整備が必要」(邑上守正・武蔵野市長)、「広域的につながる意識を大事にして情報共有に努めたい。50年後には玉川上水を利用・活用したより盛大なイベントが行われるよう期待する」(小林正則・小平市長)などの発言があった。(写真下は基調講演をする飯野学長と、意見を述べる坂口・西東京市長=中央)
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