玉川上水整備、今年度は全区域対象 都水道局説明会

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 東京都水道局は7月3日、江戸市中に飲料水を供給した土木遺構で国の史跡・玉川上水=写真は西東京市内、昨年7月撮影=の整備活用のための説明会を武蔵野市内で開いた。
 都水道局は玉川上水整備活用計画(10カ年)を2009年度に策定し、毎年、関係住民などを対象にその年度の作業内容を説明したり要望を聞いたりしている。この日は立川市から杉並区までの中流18キロを維持管理する境浄水場の職員が説明に当たり、住民11人が参加した。
 説明によると、これまで3年間は、倒れる危険性のある高木の伐採や水路の斜面の保護は1年ごとに重点区域を設定して行ってきたが、一巡したことから、今年度は全区域を対象とする。橋を間引く感じで作業を進めるという。作業のお知らせについてはこれまでと同様で、橋の近くに看板を立て、近隣の住宅にはチラシを配布。伐採する木の幹に赤色のテープ、せん定する木には青色のテープを巻く。
 水路の斜面が崩れるのを防ぐ工事は昨年度から始まり、柵を緑道側に移すなどした現場写真が映しだされた。閉鎖が続いていた小川水衛所(小平市)と境水衛所(武蔵野市)は両岸を行き来できるようにして東屋やベンチを設けて6月から開放しているとの報告もあった。
 参加者から玉川上水の最終的な姿を問われると「水道局の所管は柵の内側だけ。全体像は示せない」、所管を超えて将来像を描けないかとの意見には「そういう意見があったことを庁内の他部局に伝えたい」と歯切れが悪かった。
 整備作業に関わるすべての問い合わせは東京水道サービス小平事業所(042・534・0960)で受け付ける。