天城山 霧の中を行く

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 西東京市在住のシニア男女3人が日曜の424日、日本百名山のひとつである天城山シャクナゲコースを歩いた=写真は万三郎岳山頂。
 
 伊東駅から天城登山口へ行く天城東急リゾートシャトルバスの1便(午前755分発)に乗るため田無駅前に5時集合し、タクシーでJR武蔵境駅へ。中央線で東京駅へ、新幹線で熱海へ、伊豆急で伊東へと乗り継いだ。
 
 伊東駅に着いた時、雨は上がっていたが、富士見台付近からバスは霧の中を進み、視界はどんどん悪くなった。天城登山口近くのハイカー専用駐車場で雨支度をして、9時ごろ天城縦走路入り口から出発。
 
 30分ほど歩いた四辻(よつじ)からは万二郎(ばんじろう)岳、万三郎(ばんざぶろう)岳の順で時計回りのコースを選んだ。リーダーがインターネットで調べ、初心者が歩きやすいと判断した。
 
 万二郎岳(1299メートル)を過ぎて「アセビのトンネル」を待つまでもなく、四辻辺りから道端にアセビ(アシビ)が目立つ。木によってはスズランのような花を鈴なりに咲かせている。
 
 視界が開けるはずの馬の背も霧に覆われ、吹き上げる風が体に当たり、ミルク色のカーテンが目の前を横切った。
 
 シャクナゲ群生地(と言っても霧で見えない)を過ぎ、急な木段を登ると、天城連山の最高峰の万三郎岳(1405メートル)の山頂だ。出発してちょうど3時間。まずは順調なペース。先着したリーダーがみんなの分のカップめんにポットの湯を注いでくれていた。素手だと体温が奪われ指先の感覚を失うほどの天候のもと、体の芯から温まった。
 
 昼食もそこそこに山頂から涸沢(からさわ)分岐点、石柱を経て四辻へ。長い急な階段や急な斜面、どこが登山道か見失いそうながれ場(岩場)と気が抜けない。万三郎岳までに、張り出した木の幹や枝に3度、頭をぶつけ、下山では斜面の巨岩に膝をぶつけて内出血を起こした。このころには霧も上がり、多雨地帯らしく、こけが山肌全体を黄緑色に覆う光景に出合えた。
 
 四辻から朝の出発点に戻ったのは午後2時半を過ぎていた。シャクナゲコースは全長8.7キロ、約5時間30分(伊豆市観光協会ホームページ)が目安とされており、なんとか踏破できたものの2人からは遅れ、体力はほとんど使い果たしていた。
 
315分発のバスで伊東駅に戻り、伊豆大川のホテルに宿泊。温泉で心身を癒やし、キンメダイのしゃぶしゃぶやアワビステーキなどに舌鼓を打った。(下の写真は左から万二郎岳山頂、万三郎岳手前の岩場)
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