世界遺産・白神山地の魅力を画像で紹介 東京で講座

世界遺産区域に近い白神山地のブナ林=2018年、青森県深浦町十二湖付近

 JR東日本系列の大人の休日俱楽部趣味の会・東京が主催する「白神山地の魅力講座」が8月23日、東京都千代田区であり、午前・午後の部合わせて約100人が参加した。  

 

 白神山地は日本に5カ所ある世界自然遺産の登録第1号で、手つかずの原生的なブナ林が青森・秋田両県にまたがって広がる。

 

 講師は、青森側で「白神マタギ舎」を運営しガイドも務める小池幸雄さん(57)と秋田白神ガイド協会会長の斎藤栄作美(えさみ)さん(73)。

 

 小池さんは、射止めた熊の皮をはいで魂を天国に送る昔からの儀式や巡視中の熊との遭遇、テンやクマタカなどの野生動物と、生き物の写真を中心に話した。

 

 斎藤さんは、新緑のブナ林の遠景がブロッコリーのように見える写真を映し、「突出して大きな木はない。雪や風で倒れたときに仲間を道連れにしないよう山の神のお告げを守っている」と話したうえで、「白神の森は生物が生きていく原点を教えてくれる最高の教科書です」。

 

 講座の実習編として9月にブナ林を散策する青森コース・秋田コースの1泊旅行商品(ともに定員15人)が設定されたが、両方ともすでに満員という。